2016年4月13日水曜日

電源筐体とDCケーブルとの関係(その2)

オーディオ機器のDCケーブルはハイエンド機器に成る程
ピン数が多かったり、端子に特殊なタイプを用いたりする場合が多く
なかなか交換が難しい、と言う話をしました。

ポータブル機器では消費電力の関係からか
そこまで内部本数が多くないケーブルが多いようです。
また、電源段にスペースやコストの問題から
スイッチング電源が採用されている場合を見掛けます。

スイッチング電源は周囲に影響するノイズが多いので
オーディオ機器用途では、音質に不利になるケースが多いです。

そこでより音質を追求する為、低ノイズを謳ったアナログリニア電源を
搭載した更なる性能向上を目指した物も登場しています。

せっかく生成した良質な電源ですので、
出来るだけ音質に配慮したケーブルを使用したいと考えるのが
自然ではないかと思います。

DCケーブル自体は、他のケーブルとの接触で比較的大きな影響を受けます。
特にACラインは交流磁界を発生させますので、DC線や信号線からは出来る限り
遠ざけた方が無難です。

直流(DC)は一方通行ですので、ラインケーブルに与える問題は少ないのですが、
不味いのは交流(AC)です。一秒間に50回60回と周波が変わりますので
「ブーーー」と言うハムノイズが、ラインに悪影響を与えてしまいます。

交流磁界はプラスマイナスの2本の配線を撚る事でかなり減らすことが出来ます。
これをツイスト配線と呼びます。撚り合わせる毎に互いの磁界を打ち消し合います。

磁界の強さは電圧に比例します。高い電圧ほど磁界は強いので100VもあるAC線と
DCケーブルとラインケーブルは、出来るだけ接触をさせない事が重要になります。

しかしながら現実はそうは上手く行かず
ケーブルがゴチャゴチャし、意図せずに様々なケーブル同士が
互いに接触してしまう環境が殆ではないかと思います。


可能な限り磁界の影響や震動に強く、他のケーブルやノイズ環境に強い
音質面に十分配慮した、良質なケーブルを用いる事が
重要だと考えています。

DCケーブルにも、他のケーブルと同様に配慮すべきでは無いかと考えます。

次回はDCケーブルと実際の機材配置について
お話ししようかと思います。