最近、ハイエンドオーディオ機器やポータブル機器で、
電源が別筐体になったモデルを良く見掛けます。
本体と電源とを別筐体とする事で、より強力な信号処理部と電源部とを
構築する事で、より高い音質向上を図る事を目的としています。
またポータブル機器の場合、本体に電源部を収めるスペースが少なく
別筐体にせざるを得ない場合があります。
勿論この場合、本体と電源部とをケーブルで接続しなければなりません。
AC(交流)電源をDC(直流)に変換し、本体へ送りますので通称DCケーブルと
一般的に呼ばれています。
ハイエンド機器に用いられるDCケーブルは、
ピン数の多いコネクタを採用される事が多く見受けられます。
これはAC電源から生成されたDCが、機材が必要とする複数の電圧に変換され
その各種電圧を、それぞれのマイナス線と併せてペアで伝送する為に
本数がどうしても多くなってしまう訳です。
例えば4種類の電源電圧を伝送しようとすると
4種類x(±2芯)で最低でも8pinのケーブルが必要となります。
ピン数が増えると、オーディオ用の汎用のコネクタでは数が足りず、
工業用や専用の特殊コネクタを採用せざるを得なくなってきます。
また使用されるケーブルも、多芯バンドル線と呼ばれる
工業的な細い線材を用いる事が多くなります。
こうなると、より良質のDCケーブル交換を試みたいと思い立っても
ますます困難になってしまいます。
そこで弊社では、コネクタの種類とケーブルの本数、ピンアサインを調査し
製作しております。
※標準とは異なる結線がなされている場合もあり、
そのままでは機材を破損してしまう恐れがあるので特に注意が必要です。
次回はこのDCケーブルの実際の使い方について、お話ししようと思います。