お話ししようと思います。
まずは一般に最も普及している金メッキについてです。
端子素材の多くは銅合金(銅と亜鉛の合金)で、銅の比率が高い物です。
銅の比率をより高くし導電率を高め、高品位を謳う端子が増えて来ています。
しかしながら銅が主成分ですので、銅の成分が多ければ多い程
酸化が進みやすく、特に端子表面に酸化膜を成形し、
肝心の導通を阻害してしまいます。
そこで酸化等の経年変化に強い、金を表面にコーティングさせる訳です。
金は銅や銀に迫る導電率の高さを誇ります。
しかしながら、硬度があまり無いので端子等の着脱を頻繁に行うと
どうしても他の端子との摩擦で塗膜が薄くなってきます。
また、長年湿度の高いところへ放置しておくと、やはり酸化膜が
金メッキの上にも形成されてしまいます。
それを除去する為に、端子を研磨剤で磨くと
金メッキ自体を著しく痛めてしまいます。
そこで登場したのが、白金系の希少金属であるロジウムメッキです。
ロジウムの導電率は、金よりやや劣りますが
金よりも強い硬度を持っています。
この為に着脱の多い箇所に用いるには、適した素材と言えます。
最近では金メッキの上位仕上げとして、定着して来た印象があります。
欠点はコストで、金メッキ以上に掛かってしまいます。
他にも、白金系の仲間であるパラジウムメッキや
プラチナメッキを採用している端子も見掛けます。
私の個人的なメッキ差による音質の印象はおおよそ、以下の通りです。
1.金メッキ
・柔らかくマイルド。優しい音調でピラミッドバランス。
破綻が少ないので、リファレンスプラグに採用例が多いのも納得。
2.ロジウムメッキ
・音に張りと艶がのり、情報量が多く再現性に優れている印象。
輪郭がはっきりするので高解像度系に向いている印象。
3.パラジウムメッキ
・厚手の音で、重厚な印象。濃い音像が出てくるので躍動感を重視する人に
向いている印象。
4.プラチナメッキ
・華やか。色艶が出て全体的に音が楽しくなる印象。
全体的な印象は金メッキに近く、しっかりしたバランスを持つ。
5.銀メッキ
・最初の内は高い鮮度感を持ち、クッキリとさせる印象。
時間経過と共に落ち着いてくるが、その速度が他のメッキ加工よりも
ずっと早い印象がある。
弊社では、お客様の希望に合わせた端子変更も承っております。
納品後の端子交換や変更にも対応致しますので、お気軽にご相談下さい。